2025年11月8日更新(2025年11月16日ページ移動)

──2025年11月第2週のニュース──

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11月8日(土) カモは一列になって... ──昼間の「長峰大池」で、ハクチョウを初確認しました──

 写真は一昨日、前任校からの帰りに撮影したもの。

 この日はちょっと特別な用があって帰路、ふだん訪れることのない親戚宅へ(先日初めて訪れた)。といってもふだん利用する国道116号線の、その旧道に一部入っただけなのですが。用を終えるとそのまま旧道を走行。
 その先にあるのが写真の「長峰大池」。

 お伝えしたように、ほぼ1ヶ月前にハクチョウが新潟県に飛来。今回はパラパラとではなく、ドカンとまとまってやって来ました。上空を数羽の群れで飛ぶ姿を何回か目撃しています。
 ハクチョウがねぐらにしているのは「瓢湖」や「長峰大池」など。

 実家へ行く途中にある小さな農業用ため池でも2回目撃しています。ただし日中は十〜十数羽の群れを組み、田圃で餌を啄(ついば)んだり休んだり。
 だからねぐらにしている池に昼間、ハクチョウがいるとは限らないのです。

 親戚の用もあって今週は実家近辺を割と頻繁に往復。「長峰大池」も3回訪れましたが今週初めと昨日は空振り。でも一昨日は、ハクチョウの姿が。
 空っぽの駐車場に車を止めます。

 そもそも地元の方を除き、池の周囲に人影はありません。雪が降ったり積もったりして餌の確保が難しくなると、ハクチョウは日中も池に留まることが多くなります。
 皆さん、それを待って訪れるのでしょう。

 今日の写真は「」望遠レンズで撮影。実は池に近づいて最初に目に飛び込んできたのはカモ。圧倒的多数です。何種類か混在しているようですが知識がないため、詳しいことはわかりません。
 大型のカモは何と、一列になって岸の上でひなたぼっこ
(?)拡大写真(別ウィンドウ、1280×960))

 鳥類は恒温動物だし昨日は割と暖かかったので、本当にひなたぼっこだったのかどうかは不明。ハクチョウはというと、池の中ほどに6羽。
 「梅」望遠レンズは望遠端でも218mmなので、このままではハクチョウを大きく撮影することはできません。

 そのために持っていたわけではないので、まぁ、仕方ない...と思いながら数枚撮影していると、3羽が静かに岸の方へ。先日と異なり、強い警戒感は感じられません。
 岸に割と近い場所で撮影したのが写真。
拡大写真(別ウィンドウ、1280×960))

 ハクチョウもカモも、リラックスモード。周囲に(センセイを含めて)顕著な危険要素はないと判断しているようです。お気づきかと思いますが、いずれも割とふっくらとした体形。
 今のところ、餌にも問題がないのでしょう。

 そもそもハクチョウは越冬のための飛来。雪が深く積もると、田圃で餌を得ることが困難になることがあります。新潟市内に住んでいた30年くらい前、北陸地方の平野部が豪雪に襲われた年が。
 新潟市内の田圃も一面、深い雪に覆われました。

 この時は道路脇の、雪の少ない田圃で餓死するハクチョウが続出。(実話)

 ハクチョウも人間も命がけで生きているのです...って、ほぼトートロジー(「同義反復」)か。



11月7日(金) やはり、この問題を強く意識して... ──閉店した「そばよし」を訪れました──

 タイトル通りの内容。

 金曜日なので一昨日に続き実家で家族サービス。ただし二人のインフルエンザワクチン接種の関係で今日の行動は変則的。時間も異なります。だから、それに合わせて昼食を済ませ、郵便局と駅を訪れることに。
 つまり駅前通へ。

 そこで約1ヶ月前に閉店告知されてから営業最終日まで、連日長い行列ができる「騒ぎ」──と言っていいんだろうなぁ──になっていた「そばよし」前を訪れることに。
 なお、何か大きなトラブルが発生したというような情報には接していません。念のため。

 10:30ころお店の前に到着して撮影したのが、写真拡大写真(別ウィンドウ、1280×960))。店内は消灯しており、駐車場には乗用車が2台。
 店頭に置かれていたは片付けられています。 

 一見しただけでは、いつもの休業日と同じ。だから不思議な感じを覚えます。もちろん、お客さんの姿はないのですが。ただし左側のメッセージは変わっています。
 横書きから縦書きに変わっていますが前半の2/3くらいは実質的に、ほぼ同一。

 ただし後半1/3はこれまでにない内容。そこでは閉店告知後は混み合い、「地元 市内のお客様にはご来店いただけず(、)ご迷惑を...」と、お詫びが記されています。
 店主もセンセイと同じ問題意識を持っていらっしゃったようです。

 なお、お店のことを良く知っている人間には当然の共通認識。決して自慢しているわけではありませんので誤解なきよう。望むらくは地元民限定──かつ期間限定でもかまわない──で、「そばよし」復活を。
 でもそれは「閉店」否定と同義だし実際、それが叶
(かな)うことはない。

 親しい人あるいは大切な方を失った経験をお持ちの人は、同意していただけるんじゃないかと思います。

 「そばよし」閉店の件は今回でお終いです。(たぶん)



11月6日(木) すべてが順調、というわけには... ──平場の広葉樹も、色づきが進んでいます──

 サブタイトル通り、そして見たままのお話。

 「ビッグな日」(“Big Day”. Phil Manzaneraのアルバム“Diamond Head”収録)の翌日は木曜日、つまりセンセイの講義日。大学教員にとって「講義」は絶対...でもないか。研究のことしか頭にない方もいらっしゃるので。
 他の方はともかく、センセイとしてはベストを尽くす必要が。

 だから昨晩はできるだけ休むように心掛けたのです。でもやはり疲れはなかなか抜けない。身体の疲労はないのですが、一種の緊張感が継続したままです。睡眠時間そのものはそれなりに確保したものの、眠りが浅い。
 昨晩はたまたま、満月。

 煌々(こうこう)と輝き一晩中、障子が白く明るかったことを覚えています。しっかり休むことができなかったことを承知の上で、朝の血圧を測定。くしゃみをした初回のみ異常な数値でしたが、2回目からは正常値。
 「平均」
(「収縮期血圧」の3回移動平均の最低)は122mmHg、「弛緩期血圧」(同)も68mmHg。

 いずれも問題ないレベルです。自己認識とかなり相違していますが、身体は割と休むことができたのかも...と考えつつ、割とゆっくり自宅を発ちました。
 講義前に追加資料を1枚印刷するだけなので。

 ただし運転には細心の注意を払いました。万一疲れが溜まっているのなら、どうしても見落としが多くなるからです。出発前に確認したら新潟市内は相当混雑していたし。
 でも実際にはほぼ全区間、順調に走行。

 絶対に暴走運転をしていませんが平均走行速度50.3km/h、燃費21.5km/L(新記録)前任校到着。講義の準備を終えても、開始までにまだちょっと時間が。
 貴重な晴れだったこともあり、「」望遠レンズを装着した“EOS Kiss M”を手にキャンパスへ。

 いつもと違い、集中豪雨などの際に水を一時的に貯める「調整池(ち)──ススキが茂っている──越えに「ニュートンのりんごの木(中央奥)を少し遠くから撮影したのが写真。拡大写真(別ウィンドウ、1280×960))
 前回と方向はほぼ同じですが、距離が大きく異なります。

 「りんごの木」は葉にまだ緑色が残っていますが、手前の桜の木はかなり色づいています。現在、当地の平場は概ねこんな感じ。標高の高い場所の紅葉に比べると、やはり色が濁っているように感じますが、仕方ありません。
 開始時刻が迫ってきたので教室に戻り、講義開始。

 今日は今学期講義の前半まとめ部分。だから内容は確定しています。制限時間──午前最後の時間なので、昼食対策として少し早めに終えている──を若干越えてしまいましたが、講義そのものはほぼ問題なく終了。
 もちろん取りこぼしが残っています。

 学長先生に少しお話があったのですがご不在だったので、資料をわかるように残して帰路へ。往路ほどではありませんでしたが、帰り道も概ね順調。途中、少し回り道をして親戚宅へ寄ったりしたため、速度と燃費は若干低下。
 それでも平均走行速度は49.3km/h、燃費は21.0km/L。

 帰宅した時点で約35,00歩くらいしか歩いていなかったし、何より晩酌のツマミがないので着替えてからスーパーまで往復。何より講義そして運転には気を遣いましたが、結果的には大きな問題なく終了。
 自宅に戻り、これなら夕方の血圧も...と期待しながら測定したところ、ドッカーン!!。

 「平均」(同)135mmHgと、正常値をクリアできず。でも昨晩は「弛緩期血圧」(同)も正常値を逸脱したのですが、今日は83mmHg。かろうじて正常値(85mmHg)の範囲内に収まってくれました。
 やはり昨日、今日と頑張りすぎて、心身ともに疲弊
(ひへい)しているということなのでしょう。

 そもそも金沢工大まで往復して講義を終えると血圧は上昇。それが収まるまで2、3日かかります。昨日は特に気を遣ったので、そんな簡単に平常値に戻るわけはないのです。実際、体重はかなり減少。
 今日はここ40年くらいの中で、最軽量。

 センセイくらいの年齢になると身体は自身を、特に大切な内臓を守るために体重を増加させます。冗談抜きで体重減少は深刻な病気を意味している可能性が。ただしセンセイは胃および大腸について毎年、内視鏡検査を受診。
 現時点で大きな病気を患っている可能性は非常に低いので、ご安心を。

 ただし疲れ過ぎていることはほぼ確実なので、今日は早めに就寝することにします。

 皆様、お休みなさい。



11月5日(水) この、家のような形をしたものは... ──長岡駅を何十年ぶりに車で訪れました──

 写真はいずれも昨日撮影したもの。

 本当は閉店した「そばよし」──何と「新潟テレビ21」は、今日も夕方のニュースで特集を組んだ──の様子を見てみたいところですが、それは無理。昨日と今日、実家他で親戚を含めたイベントが開かれたのです。
 昨日は関係者一組を長岡駅までお出迎え。

 当初は長岡駅からタクシーで親戚宅まで移動予定だったのです。でも今回は実家で親戚と相談事が。誤解されると困るのですが決して争いごとではありません。住人がいなくなったまま放置されている親戚宅やその土地を、今後どうするのかという実務的な相談。
 全国の郡部で困っている問題です。

 本来ならば父親が仕切るべきところですが、頭を使う場面になると「俺ぁ、もうすぐ人間止めるんだから...」とスタコラ逃げ出す。その一方で、おだてられるとすぐ調子に乗るのですが。
 仕方がないのでセンセイがお出迎えするとともに、帰りの車中で事前に実務的な...となった次第。

 長岡市は新潟県のほぼ中央に位置します。前任校時代は仕事やプライベート──長岡駅前の飲み屋で業界関係者と有意義に飲んだりしていた──で割と訪れています。
 当時は自家用車で訪れることが多かったと思う。

 電車の乗り換えで長岡駅には割と立ち寄っているのです。でも改札口や駅構内のスーパーなどを除くと、ちゃんと来たのは一昨年以来。(1回は路線バスを利用)
 自動車で訪れたのはたぶん二十数年ぶり。

 長岡駅付近は再開発が進んでおり、以前とずいぶん様子が変わっています(2枚目の写真。だから上手く駅前駐車場に車を止めることができるかどうか不安だったのですが、案ずるより生むは易し。
 ぴったりの時刻に新幹線改札口へ...あれっ?!

 本来の改札口(右)の隣に、「家」のような格好をした物体が出現しています。センセイは鉄道ファンなので即座に、それが何であるかを理解しました。拡大写真(別ウィンドウ、1280×960))
 これは顔認証改札機。
(JR東日本のプレスリリース報道例

 新潟─長岡間の新幹線定期券(希望者)を対象として、全国初の実証実験を上越新幹線で来春まで実施するのです。このマシンはパナソニック コネクト(株)製。
 現在は本体の周囲にカバーが掛けられています。

 対になる新潟駅には日本電気(株)製の改札機を配置。今日夕方のTVニュースは全局、明日から実験が始まることを伝えていました。
 なお写真の色合いが他と異なるのはiPhone S
E(2nd)で撮影したため。(カメラを車内に残してきた)

 客人は予定通りにご到着。助手席に乗せて、あれやこれやとご相談します。おかげで状況の概要を理解するとともに今後どうすべきか、イメージを描くことができました。
 今朝は柏崎市内のホテルに泊まったべつな客人姉妹をお迎えに。

 こちらも車中でいろいろ話し、午前中は別な親戚宅(いずれも従姉)をハシゴ。お昼に皆が実家に集合して、大宴会に突入(ただし運転手のセンセイは飲んでいない)。田舎のノリだなぁ...。最後の最後で、やっとビジネスのお話。
 概ね予定通りに軟着陸させることができました。

 3時間後、客人はタクシー2台に分乗してそれぞれ次の目的地へ。後片づけをして次期ご当主様の今日のお仕事はお終い。やれやれ。

 今日は運動不足なので、帰宅後にスーパーまで往復。その後血圧を測定したのですが、初回はとんでもなく高い値。体力は使わなかったものの、ずいぶん気を遣ったらしい。もちろんその後低下しましたが、最後まで正常値をクリアできず。
 でも、ま、しかたない。

 次期ご当主様(10代目予定)なので。



11月4日(火) これで良かったのでは? ──当地のラーメン店「そばよし」が、惜しまれつつ閉店──

 ほぼ「お約束」の話題。予想してい方も多いはず。

 でも実は、営業最終日の「そばよし」を見に行くかどうか、まったく決めていなかったのです(ホントに)。しかも昨日はけっこう慌ただしかった。朝、実家から電話があり、それを受けてそっちへ行ったりあっちで調整したり。
 自宅に戻ったのはお昼過ぎ。

 途中でお昼をいただきましたが、晩酌のツマミがありません。その時点ではある程度天気が持ちそうだったこともあり徒歩で外出。その後は天気がコロコロ変わり、大荒れになったり、少し静かになったり。
 結果的に、時々雨宿りしながら当初イメージしていたものに近いルートを、やや短縮して歩くことにしました。

 後半は旧市街地へ。全区間ではありませんがアーケードがあるため、雨風を凌(しの)ぎやすいのです。拙宅位置との関係で旧市街地の最後は「そばよし」(本当に)。最終日はどうなるのかなぁーと思っていたのです。
 一つの可能性は、最近のような屋や殺気だった猛烈な混雑。

 他方、この悪天候の影響で意外に、それほどじゃないかも。で、結果は後者。

 「そばよし」前に到着したのは13:30ころ。駐車場や路面に雨の跡が明瞭に残っています。お客さんの列ができていますが予想外に短く、約30人。拡大写真(別ウィンドウ、1280×960)。一部加工)
 閉店が知られ始めた頃と比べても短い。(ただし撮影した時刻が異なる)

 報道された「最多160名──ただし自分の目では見ていない──ほどではありません。う〜ん、これなら待ち時間は1時間から1時間半というところ。
 個人的には、これで良かったんじゃないかなぁ...と考えています。

 誤解されたくないのですが、嫌味か何かで入店待ちの方の多寡(たか)に言及しているのではありません。先日まで顕著だった殺気だった感じがないのです。
 もちろん一見
(いちげん)の客もいらっしゃいます。

 でも並んでいる方々の表情は先日までのお祭りの殺気だった感じではなく、皆、シブい。地縁やたまたまの入店など、それぞれのご縁があって、「そばよし」を最後に訪れているという感じ。
 「そばよし」には、この静かな終わり方の方が相応しいと思う。

 これに、足繁(しげ)く通った地元高齢者の姿があれば、より「そばよしらしい」感じになるんだけどなぁ...。

 「そばよし」閉店の様子は、昨夕の地元民放「新潟テレビ21」ローカルニュース内で店主のインタビューを含めて、また『新潟日報』紙のWeb版(全文を読むためには登録が必要)で伝えられています。
 後者によると、開店時は70名前後並んでいたらしい。

 『新潟日報』によると、閉店は18:00ころ。新潟テレビ21のニュースは18:15開始なので当然、映像撮影と電送、編集が間に合いません。そこで閉店のビデオを流した後で、キャスターが「先ほど、無事に閉店したとのことです」と説明。
 いずれにせよ52年間の営業を、恙
(つつが)なく終えることができたようです。

 長い間、本当にご苦労様でした。

 同時に、今日から──今日は駅前を通っていない──の駅前商店街は、寂しくなるんだろうなぁ...。



11月3日(月:祝日) 犯人は、誰?! ──乗車した北越急行の列車が、線路上の置き石を踏みつけました──

 本題に入る前に、今日の当地の様子を。

 11月3日(文化の日)は、晴れの特異日として知られています。ただし少なくとも当地は昨晩から大荒れ。夜になってやっと収まってきたところです。ちなみに最高気温は明け方に記録しており、その後は低下の一途。
 上空に真冬並みの寒気が入り込んでいるのです。

 ただし雨も絶えず降っているわけではありません。時々、雲の切れ間に青空が見えることも。そこで雨雲レーダーと睨めっこしながら、お昼に2時間半ほど徒歩で外出。大きな傘を持っていますが、横殴りの雨にはかないません。
 そんな時は大きなお店か、道路脇のカーポートをお借りして雨宿り。

 途中2回ほど、積乱雲が急激に発達して割と近くで音とともに稲妻が数回光る場面が。風と雨が急に強くなったかと思ったら...何だか白っぽい。
 霰
(あられ)が降っているのです。

 目撃は今シーズン初めて。去年より3週間以上早い。でも地面がまだ暖かいので急速に融けてしまいます。慌ててカメラを取り出し、撮影したのが写真。拡大写真(別ウィンドウ、1280×960)。原寸切り出し)
 何度もお伝えしているように今年──というより最近──は、夏の次は(秋を飛ばして)冬という感じ。

 センセイは長距離走行するので、冬用タイヤへの交換を2週間後に予約。それまでに凍結したり雪が降ったり...ということはないことを願っています。
 雪や氷の前にノーマルタイヤは無力
──ほぼ自殺行為──なので。

 で、本題つまり昨日の続き。先々週末の塩沢訪問に際して、直江津で乗り換えて北越急行線の電車を利用しました。滞在時間に制限があるものの、接続が良いのです。
 往路、電車はJR犀潟駅から自社線に入ります。

 北越急行は、越後湯沢と金沢を結んでいた特急「はくたか」用に、最高速度160km/h(国内最高)で設計された高規格路線。各駅停車とはいえ、どんどん加速します。もう少しで次の「くびき」駅というところで突然、「バシッ!!」という異音と軽い衝撃。
 初めて聞く音です。

 運転士は直ちに非常ブレーキを作動させるとともに、周囲を走行するすべての列車を停止させる「列車防護無線」という特殊な無線信号を発報。
 車内に「ピッピッピッピッ....」という同無線の警報音が鳴り響きます。

 緊急事態...なのですが、お客さんの方はのんびりとしたもの(これはやや予想外)。あれこれ様子を確認しているのはセンセイだけでした。原因についてセンセイが最初に思いついたのは、架線のトラブル。
 でもその後も通電していた
──架線切断ならブレーカーが落ちるはず──ので、ハズレ。

 運転士(ワンマン運転)はテキパキと運転指令その他と無線で連絡を取っています。続いて車内アナウンス後、現場を確認すべく列車の外へ。
 安全確認を含めて、本当に見事。

 柔道でもやっていたかのような体格の運転士の姿を一瞬見失ったのですが、気がつくと彼は雨──雨具は着ていない──の中、列車の後方を現場に向けて走っていきます。拡大写真(別ウィンドウ、1280×960))
 後ろ姿に、魅入るものがあります。

 現場までの距離はたぶん500m〜600m。しかも雨中での往復ですよ。

 運転再開までに相当時間が...と覚悟したのですが何と、10分弱で彼の姿を再確認。ずぶ濡れで列車に乗り込むと運転指令に状況を報告。やり取りがあった後、「運行に支障がないことを確認したので、運転を再開します」とのアナウンス。
 異音と衝撃の原因は何と、「
(線路への)置き石」とのこと。

 これは完全に想定外。 

 調べて頂くとわかりますが、線路への置き石は非常に危険な行為。たとえ障害物が大きくなくても列車脱線や転覆に繋がる可能性があります。しかもここはかなり高い盛り土の上の線路なので、(センセイ自身を含めて)死傷者が出る可能性も。
 当然、「犯人は誰か」ということに。

 でも良く考えてみると、運転士の説明はあっさりとしたもの。たとえば「怪しい少年/少女の姿を見かけた」などという話はありませんでした。それに線路は高い場所にあって接近は難しく、最寄り人家から600m以上離れています。
 犯人は、誰?

 ご存じ、あるいはお察しかと思いますが「犯人」はおそらく、人間ではない。

 カラスだろうと推測されます。鉄道については経験していませんが、センセイも運転中、カラスが路上に殻のままのクルミを置いて、通過する自動車がそれを粉砕してくれるまで待っている場面を複数回目撃しています。
 カラスはとても賢いのです。

 列車は14分遅れで運転再開。当事者だったためか、感じた遅延時間よりずっと短い。センセイは単純に往復しているだけで越後湯沢駅での新幹線乗り継ぎはありません。でも該当する人は大変...と思っていたら、電車はどんどん加速。
 遅れを取り戻すための「回復運転」です。

 高規格の北越急行線だからという面があるのですが、最終的な遅れは僅か4分(!!)。さすがにこれはびっくり。運転士さん、ずいぶん飛ばしたなぁー。

 塩沢駅下車時──運転中に運転士に話しかけることは禁じられている──に、労(ねぎら)いの言葉をかけようかと思ったのですが何と、運転士は一つ前の六日町駅で交替。同駅は北越急行の拠点で本社があるのです。
 それにしても安全最優先の、完璧な対応ぶりでした。

 心よりお礼申し上げるとともに、いろいろ学ばせて頂きました。



11月2日(日) もはや、これだけで一幅の絵画... ──鈴木牧之の生誕地、旧塩沢町を訪れました──

 お伝えし損なっていたお話。時間は、先々週の土曜日まで遡ります。

 お伝えしたようにこの日、センセイは前任校学園祭と新潟市で開かれた初の同窓会懇親会に参加。帰りは真っ暗です。加齢に伴い視力が低下しているので、現在は原則として夜間の運転はしていません。(葬儀等の緊急時を除く)
 そのため、電車で移動。

 その際に利用したのは、何度かお伝えしたJR東日本の「えちごツーデーパス」という企画乗車券。土日限定ですが、ほぼ新潟県内のJR線および第三セクター線が乗り放題に。ちなみに磐越西線については、福島県の一部まで乗車可能。
 一部繰り返しになりますが、学園祭他が開かれたのは土曜日。

 センセイはその日のうちに帰宅しているので、翌日曜日も県内の鉄道に乗車できます。鉄道ファンのセンセイがこれを見逃すわけがない。「最初からそれが狙いだった」という噂もありますが...。
 問題は、雨。

 実は、前夜も予報に相違して全県的な雨に。帰路、電車を下車した方が濡れたまま駆ける姿をたくさん見かけました。日曜日はさらに悪化との予報。しかも重い」望遠レンズを装着したカメラを携帯。
 自ずと、目的地が絞られてきます。

 この企画乗車券を利用する際、センセイは「テーマ」を考えます。実際には「言い訳」あるいは「口実」という表現の方が適切かも。
 金沢工大退職後にこの企画乗車券を使い始めた頃のテーマは「しばらく乗っていない路線」。

 そもそもセンセイは関東の一部を除き、JR線のほとんどに乗車済。もちろん新潟県内は完全乗車しているため、理由付けは徐々に変化。
 最近は列車乗車ではなく、食欲や鉄道移動を手段とした初めて現地訪問が主に。

 今回は後者。雨で戸外での歩行だけでなく、晩酌のツマミの購入にも制約があると予想されるので、自宅から直江津に移動し、そこから折り返す形で「ほくほく線」を利用してリベンジを果たすべく塩沢駅へ。
 帰路はその逆。

 つまり鉄道ファン的に見たら「面白くない」選択。でも実際には、初めて遭遇する鉄道の事象も。(こちらは後日)

 塩沢駅を選んだ理由はまず、何百回と通過しているにもかかわらず、駅に降りたことがない。その塩沢駅前で撮影したのが1枚目の写真。個人的には、これだけで、一幅(いっぷく)の絵画。
 訪れた甲斐がありました。

 左側の山が「巻機(まきはた)山」(1,967m)で、右は「朝日岳」(1,945m)らしい(後者は間違っているかも)。いずれも南魚沼市と群馬県みなかみ町にまたがっています。
 つまりこの付近が群馬との県境。
拡大写真(別ウィンドウ、1280×960))

 二つの目の理由は、ここ(旧塩沢町。現南魚沼市)が『北越雪譜』を表した鈴木牧之(ぼくし)の地であること。牧之は江戸時代後期の実業家であり文筆家。
 江戸の人々は雪国の生活を知らないので、『北越雪譜』は空前のヒットに。

 「鈴木牧之記念館」があるだけでなく、生家前の通りは「牧之通り(右の写真)として街並みが整備されています。拡大写真(別ウィンドウ、1280×960))
 さらに駅の近くには、牧之も取り扱っていた「塩沢つむぎ」の記念館も。

 センセイは「鈴木牧之記念館」、「牧之通り」の順に歩いたのですが、残念ながらここで時間切れ。越後湯沢駅で折り返す「ほくほく線」の電車に乗車する必要があるのです。
 申し訳ありませんが、どちらの記念館も入館していません。

 不義理と短時間での滞在をお詫びして、ですが、この地が持っている本来のポテンシャルは相当高いという印象を受けました。ただし現状がその潜在的魅力を十分に発揮しているかというと、残念ながらそうとは言えない。
 関東や長野県を中心として、それなりの観光客が自動車でお越しになっています。
(鉄道ではない)

 本当に有り難いのですが、彼ら彼女らがリピートしてくださるかというと、かなり厳しいと思う。これはセンセイだけの意見ではなく、ネット上での評価と概ね一致します。関係者のご努力は良く分かるのですが...。
 「もう一押し」が欲しい。

 個人的には、1枚目の写真の生活感に溢れる「軽トラ市」に興味があるのです。

 一見(いちげん)の客の、無責任な発言ですが。


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